スウェーデンの最高にあったかい、てづくり結婚式

スウェーデンの最高にあったかい、てづくり結婚式

2019年5月4日(土)

息子くんへ。

 

ということで、今日はお友達の結婚式の当日。式の開始は午後2時からだからと、しっかりとおめかしをして、ぱっぱたちはスーツを新調。一日中雨という昨日までの天気予報を覆し、朝からとってもいいお天気に。ホテルからバスで10分の教会へとやってきた。式のあとに食事が出ると言うことだったけれど、朝ごはんがはやかったのと、そのあとにプールでいっぱい遊んだので、軽くつまむ程度に、ちかくの個人のバーガー屋さんで軽食をとった。そしてそのあいだにきみはポテトを持ちながら寝てしまった。疲れてたのね。。。

 

 

 

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漫才師だという噂がちらほら。。。

 

 

今日の式はルレオ でお友達になった日本人シェフ、あやことその彼氏のアトレの結婚式。アトレはつい最近までルレオ の大学に通っていて、あやこも3年ほど住んでいたけれど、この夏にふたりで日本に移住するそうだ。あやこがもともとやっていた鎌倉のカフェを再開するんだって。8月にはリニューアル・オープンするらしいから、日本に帰った時は絶対顔だそう!

 

そして今日、式のあるこの教会はアトレのご両親が住んでるところと目と鼻の先の教会。とてもかわいい。教会には続々と人が集まり始め、みんなそれぞれに自己紹介をした。あやこのご家族も日本からいらっしゃってて、ご挨拶をした。時間が近づくにつれ、なかの拝堂へと入って行った。

 

 

 

午後2時。教会の鐘の合図とともに、あやことアトレが入って来た。いや、もう、みつぱっぱ、ふたりが入って来て、並んで歩いているのをみただけで、泣きそう。やばい。それもなんとかこらえて、式は滞りなく進み、ふたりが退場するのに合わせ参列者一同外にでた。

 

 

教会の玄関のところで、みんなで写真をとったり、夫婦になったばかりのふたりを祝福し、シャンパンで乾杯をした。このあとは教会の中のちいさな集会場で、パーティがあるということで、中へ入って行った。

 

 

スウェーデンの結婚式なんかでは、わりと家族みんなで食事やパーティの準備をして、司会はそのきょうだいがやる、みたいなことが多い。今回もそうだった。あやこ自身、いままで素晴らしいレストランばかりで働いて来たシェフだ。そして司会はアトレのお兄さん。ただ、びっくりなのは、そのクオリティの高さ。

 

あやこはウェディングドレスのスカート部分を脱ぐと、白い素敵なミニのワンピースになり、日本の家族が縫って来たという、生成りの白いエプロンをつけ、突然一流シェフに変身。アトレも白いスーツにエプロンをして、仕上げとサーブをする。アトレの両親はワインに詳しいらしく、ワインの説明をして、みんなについで回る。

 

その間も、アトレのお兄さんが司会をスウェーデン語と日本語でやる。そう、この家族、日本にとても縁があって、この司会のお兄さん、日本語ベラベラ、しかも留学してたのが岸和田ということもあって、ノリも全部大阪弁(正確には泉州弁らしいけど)。ということで、日本の家族も安心。

 

そして前菜から始まる4コースメニューがこちら。

 

このフルコースを新郎新婦がみんな手作りするって!

 

そしてテーブルセッティングもこのクオリティ。ぜんぶこれあやこが作ったらしい。ナプキンも一枚一枚手縫い。そしてネームプレートも一枚一枚、ゲストの個性に合わせて厚紙に刺繍をしたという、ホスピタリティ。

 

 

みつぱっぱは、ひまわりをモチーフにしたもの。リカパッパはスノーフレークをモチーフにしたデザイン。そしてきみのネームプレートはバムセをテーマにして、バムセの帽子ややはちみつをかたどったもの。もう、なんかこころに染み入る!

 

 

そして、ごはんはどれも最高レベル。しかもその全てがスウェーデンの食材、ヘラジカやトナカイ、ルレオ 近くのカーリックスというエリアでとれるキャビアなんかを、日本のエッセンスであるお醤油やわさび、ゆずなんかとあわせた最高の料理。いままで出た結婚式の中で完全にトップの味だった。

 

 

 

そして、料理だけじゃなくて、アトレのご両親のスピーチも最高だった。ご両親がふたり交互に話すんだけど、そのあいまにお兄さんが全部日本語で通訳をする。そのすべてが結婚したこのふたりに向けての最高の愛であふれてて、もうみつぱぱは涙をこらえるのに必死だった。でも、お父さんが声を詰まらせスピーチをして、お兄さんがそれを通訳しようとしたけど、お兄さんも感極まっちゃってなかなか話せない、ってなったときに、もうみつぱっぱ崩壊。あやこが縫ってくれたお魚ナプキンがもう涙でビショビショ。なんだかみつぱっぱ涙もろくなったかな。。。なんておもってたら、隣に座ってたあやこのお義兄さんも号泣してる。。。

 

ただ、パーティの前に起きていたきみは、とちゅうでちょっと退屈して来てしまっていた。そりゃそうだ。。。ということで、ご飯の合間にちょっと外へお散歩に行くことに。そとは肌寒いけど、お日様が出ていて最高に気持ちいい。きみはまた途中でお花を積みながら、15分ほどお散歩して教会へ戻る。

 

 

きみは摘んできたお花をあやこにあげることにしたらしい。パーティ会場に戻ったきみは、お花をあやこに渡す。するとあやこが「あ、そうだ、忘れてた!」と取り出したのはかわいいピンクの箱。箱を開けると、トラクターのおもちゃ! 先月誕生日だったきみのために、用意しておいてくれたらしい。おかげでそのあとは、そのおもちゃで随分遊ぶことができた。

 

そして、ゆ〜ったり、ま〜ったりの結婚式が進んで行くにつれ、あやこがスピーチを用意してると言い出した。それは自分の親にというより、アトレの親にむけてのもの。もうそれでまたみんな大号泣。もう最初のアトレママとパパのスピーチでいろいろ雰囲気がきまっていたのかもしれない。みんなのあったかいそのこころがどんどん伝播してくようだった。

 

そして実は今回みつぱっぱももうひとりの日本人のお友達と一緒にスピーチをすることになっていた。でもパッパたちのスピーチはわりと手短に。でも、アトレとあやこを見ると、なんか泣いてる。。。もうひとりの子のスピーチがとても素敵だったのだ。。。そしてちょっとしたサプライズを用意していたぱっぱたち。今回ルレオからこの結婚式にこられなかった、あやことアトレの友達や元同僚、語学学校の先生なんかからのビデオメッセージを実はこっそり集めていたみつぱっぱたち。それを編集したものをプロジェクターで流すことに。ふたりとも、笑いながら、涙を流しながら見てくれた。

 

 

パーティが終わったのはもう8時。始まったのが3時ぐらいだったはずだったから、たっぷり5時間いたわけだ。でもそれを感じさせないぐらいリラックスして、みんながお互いに話をして盛り上がって、最高の結婚式になった。みつぱっぱたちは結婚式はすごい急に決まって急にやった!みたいな感じだったし、みつぱっぱの日本の家族はだれも参加できなかったから、いいなぁ〜って思った。日本で同性婚ができるようになったら、それを機になにかちっちゃくやりたいな、なんて思ったりしたよ。

 

 

そんなふうに思えるぐらい、最高の結婚式。きみは将来結婚するのかしないのか、特定の誰かと人生を共にするのかまだわからないけれど、きみがきみらしく歩いて行ける道に進んでもらえたらいいなぁなんて、アトレとあやこのご両親が若いふたりを見つめる姿を見ながら、おもったりしたよ。

 

お幸せに!

 

Jag älskar dig,

みつぱっぱ

 

ps: あやこは鎌倉・長谷で8月にカフェ”Melting Pot”をリニューアル・オープンします。詳しくはこちらをフォロー! 下の写真は改装前のようですが、すでに工事は終わり、あとはシェフを待つだけのよう。きっと今日結婚式で感じたような愛がいっぱい溢れてるお店になるはず。みなさん、ぜひ足を運んでくださいね!

 

 

ちなみにこちらは3人で撮ったおめかし写真。