スウェーデン語の語学学校にて、自分の家族について発表したよ。

スウェーデン語の語学学校にて、自分の家族について発表したよ。

 

2017年10月25日(水)

息子くんへ。

 

今日みつぱぱは語学学校へいってきた。今日の授業は午後だけ。だからきみの幼稚園は、10時半から16時までにさせてもらった。

 

みつぱぱが先週から通い始めたクラスは、25名ほどが在籍している。まずはみんな入門のコース(イントロドゥクシヨーン)だ。

 

このご時世、難民のひとが多く、またその学歴なんかもバラバラだ。だからものすごく基礎の基礎からやっている。

 

先週は基本の発音から始まって、自己紹介の仕方とか、体の部位の名前とか、病院にいったときに『どこが痛い』とかっていうのはなんていうのかとか、そんなことをやってる。

 

そして今日は、Familj, 家族についての呼び名。

 

授業の前半では、先生が自分の家族の簡単な絵を描いてきて、それを見せながら、話して、パパはPappaとか、ママはMammaとか、父方のおじさんはfarbroだとか、母方のおじさんはmorbroだとか、教えてくれた。

 

一通り、家族に関するボキャブラリーもでたところで、休憩になった。

 

休憩時間のあとは、生徒が同じように自分の家族について、紙に絵を描いて、それを見せながら発表することになった。

 

みんな結婚していて、子供が何人いて、とか、自分の国には親がいて、、、なんて発表している。

 

みつぱぱは、そのみんなの発表を聞きながら、考えていたことがあった。

 

スウェーデンに引っ越してきてから今まで、自分が男性と結婚していて、子どもがいるということを伝えるかどうか、迷うという場面がなかった。

 

けど、今日は『どうしようかな?』って迷った。

 

それは、この語学コースには世界中のいろんなところから集まった人たちがいるわけで、おそらくそのほとんどが、ゲイであることが否定的にとらえられる国からの人たちだったりする。

 

今日みつぱぱの隣に座っていた男性の出身国では、ゲイであることがバレると死刑になるほどだ。

 

わざわざ言う必要があるかな。という思いがあった。

 

ここはスウェーデンなわけだし、隠さなきゃいけないわけではない。

 

けど、なんかなぁ〜。って言う気分だった。だから、自分からは手をあげて、前へ行くっていうのはためらっていた。

 

ただ、ほとんどの生徒が発表を済ませたぐらいで、誰かがみつぱぱの名前を読んで、促してきた。

 

『じゃあ』

 

っていって、みつぱぱは前へでた。

 

まずは、日本にいる自分の家族について話して、そのあと、今はリカパパと結婚していて、きみという息子がいて、リカパパの両親と、ちっちゃな犬と暮らしてる、っていうことを話した。

 

結構緊張したことに、自分でもびっくりした。

 

でも、みんな、ウンウンって頷きながら聞いていてくれた。そして普通に、拍手をもらって、普通に終わった。

 

ただひとりの男性がそのみつぱぱが言った意味がわからなかったみたいで、不思議そうな表情を浮かべていた。

 

それに気づいた先生は、その男性に『どうしたの?』と聞き、その男性は『ちょっと意味がわからなかった』と答えた。

 

すると、ちょっと離れたところに座っていた同じ国出身の男性が、母語で説明し始めた。普段だったら、スウェーデン語以外はしゃべっちゃダメ!っていう厳しい先生も、それは止めなかった。

 

その質問した彼に説明をしてくれていた男性が説明を終えると、みつぱぱの方に向かって、

『グラッティス!(grattis!)』(スウェーデン語でおめでとう)

って笑顔で言ってくれた。

 

みつぱぱは『タック(Tack:ありがとう)』って言って答えた。

 

みつぱぱ、嬉しかったし、ちょっとだけ誇らしくもなった。

 

実は先生も、生徒の発表の前から、さりげなくこんなことを言ってくれていた。

 

スウェーデンにはいろんな形の家族があること、結婚しているひともいれば、結婚せずに家族を築くひともいるし、同性カップルもいれば、ママが二人の家庭や、パパが二人の家庭もいるっていて、それも全部オッケーなんだ、って。

 

そしてそれをおなじことを、みつぱぱの発表のあとにも、もう一度言ってくれた。

 

みつぱぱは、やっぱ言ってよかったのかもな、って思い始めたし、いろいろ考えすぎちゃったのかも、っていう気持ちにもなった。

 

発表前にみつぱぱがためらったのは、『中東の人が多いしな』とか『ロシア出身の女の人がいるな』とかことを考えてのことだった。(みつぱぱ、ロシア出身の女性にはちょっと悪い思い出があって、それはまた別の機会に話すよ)

 

 

もしかしたら、それは、みつぱぱの杞憂だったのかもしれない。

もしかしたら、それは、スウェーデンだったからうまくいったのかもしれない。

もしかしたら、それは、たまたまこのクラスのみんなが寛容だっただけかもしれない。

 

それは、ま、みつぱぱにはわからない。

 

でも、わからないからこそ、ちょっとだけ気を遣って、お互いのその文化や背景を尊重して、お互いにお話しして、お互いに知り合っていく、というのが大切なんだな、なんて思った。

 

どちらか片方が一方的に押し付けるんじゃなくってね。

 

結局は、人と人とのつながりあい。

 

きみもこれから、大きくなったら、できるだけたくさんの人と、本当の意味で『知り合って』いって欲しいなって思う。

 

そしてきみが大きくなったとき、自分の家族を堂々と人に語れるように、自分の家族を誇りに思ってもらえるように、パパたち頑張らなきゃな、なんて思った。

 

 

頑張って、学校早く卒業しなきゃな!

 

 

I love you,

みつぱぱ