人口7万人都市のプライド in スウェーデン (セミナー編)

人口7万人都市のプライド in スウェーデン (セミナー編)

 

ということで、僕は今、スウェーデンのルレオという街に住んでいます。昔は鉱山のあるキルナという街からの鉄鉱石を輸送する上の重要な港として栄えた、北スウェーデンの主要都市です。

 

人口はルレオ市のみで4.7万人ほど。wiki先生によると、それは秋田県湯沢市と同じぐらい。ルレオ周辺都市を合わせた人口が7.6万人ということで、それは徳島県阿南市とおなじくらい。

 

もちろんスウェーデン全体の国の総人口が約987万人と、東京23区民の数(9,262,046人 2016年2月1日現在)とほぼ同じ!という小さい国なので、一概には比べにくいのですがね。。。

 

さて、そんな小さな地方都市のルレオもプライドフェスティバルがここ数年、盛り上がりをみせているようです。

 

ということで、今日から4回にわたって、セミナー編、プレパレード編、パレード編、イベント編3回にわたって、セミナー編、プレパレード編、パレード本編として、プライドの様子を少しだけお届けできたらと思っています。(変更 6月23日)

 

 


 

さて、子どもと迎える初めてのプライド、プログラムをネットでチェックすると、結構セミナーや、講演会的なものも多く、その中でもLGBT家族に関するものもわりと多く、ぜひ参加したいものばかり。

 

もちろん全てに参加はできないので時間を調整してふたつのセミナーに参加することに。

 

とは言っても、スウェーデン語は全くダメなみっつん。

 

ここで、詳しく書けるほど、理解はできないのは承知の上。まずは、その雰囲気でもと、リカとふたりで行ってきました。あ、ちなみにこの日は息子くんはおばあちゃんにお任せしてふたりだけで行きました。

 


 

ひとつめは、Vem är mamman? (母親はだれ?)と題された、講演。クィアであり、プリスクールで働く方がスピーカー。

内容は、

 

プリスクールなど教育の現場で、「既存の性や家族に関する考え」から「多様化する家族」への変化へどのように対応するか。その時、ヘテロセクシャルの人間が、陥りやすい失敗とは。

 

といった感じだと思う。

(スウェーデン語→英語のgoogle翻訳つかって、それを僕が日本語に訳すという感じなので、多少の誤訳は大目に見てください!)

 

ちなみに講演自体の感想をリカに聞くと、

 

「わりと個人的な経験談と思想、感想に過ぎない感じで、あまりおもしろくなかった。」

 

とのこと。しかし、偶然その会場で、リカは昔の同級生を見かけたそうで、その彼は役所勤めをしていて、教育に携わっているストレートの人だそう。もしかしたら、そういった人にとってみたら、クィアの目線の話を聞けたというのは、良かったのかもしれないなぁと思ってみたりして、会場を出ました。

 


 

ふたつめは、『RFSLが考える今一番重要な課題』というもの。なんかおかたいものばかりですね笑。RFSLというのはスウェーデンで大きなLGBT団体。内容は、

 

2009年の性的区別のない結婚が施行されて以降、RFSLの仕事は終わったのか:いやそうじゃない、今わたしたちはこんなことについて取り組んでいる! 

 

ということのリポートに関すること。なんだか、いかにもつまらなそうな内容だけれども、リカがこれを選んだのにはひとつ理由があったんです。

 

RFSLはLGBT系団体として、政府などにも提言をする影響のある団体で、LGBTが子どもを持つことに関しての、その団体としてのポリシーを聞きたかったとのこと。


*スウェーデンではLGBTは “HBTQ” とか”LHBTQI” と記載されることが多いよう。このブログでは、読者のみなさんに慣れているだろうLGBTという記載にさせていただいています。

 

そのミーティングでは、近年変更されたレズビアンカップルの不妊治療に関する法律についてや、同性間カップルがアダプション(養子)をしたい場合、それは可能だけれども国内にはあまり待機している子どもはおらず、海外からのアダプションはプロセスが難しいことなど、とても役にたつ話が多い印象。

 

 

また『RFSLとしてサロガシーで子どもを授かることについてどんなポリシーがあるか』ということについて、リカが質問していたのにはこんな理由があるんです。

 

僕ら、自分のこととして、一年だけだけど、この国で生活をしていく身。でもサロガシーはフェミニズムの観点から、否定的な意見があるのも事実。そこで、スウェーデンを代表するLGBT系の団体として、どのように考えているかを、リカは聞きたかったようだ。

 

答えとしては、特に反対の姿勢をとっていない、ということだったので、少しほっとしました。

 

会が終わると、その講師の方と少しリラックスした雑談もして、子どもが生まれたことを伝えると、「おめでとう!」と言ってもらえたのは、また嬉しいことでした。

 


 

 

ということで、今日は、ちょっとおかたい話になってしまいましたが、こういうまじめなセミナーもたくさんあるプライド。

 

今まではどちらかというと、お祭り騒ぎ的なプライドの一面しか参加していなかったのですが、こういった身になるイベントに参加するようになったのも、年のせいかななんて、思ったりしています。。。

 

さて次回は、いよいよメインイベント、パレードの様子をお伝えしたいと思います!

 


宣伝させてください!

みっつんがお手伝いさせていただいている、東京で開催予定のイベント、『子どもについてどう思う? ~特にゲイ男性を中心に~』が近づいています。この会は、ゲストのトークと、ワークショップでざっくばらんにいろんな話ができる場。今回は実際に東京で(10年以上!)子育てをされているゲイファザーにお話を伺います。詳しくはこちら!

http://futaripapa.com/blog/2016/06/14/oshirase-kodomo2/

 

 

kodomoyokover2

 

 


トップ画像出典: http://luleapride.se