君を家に置いて、パパたちはデートに行った日。

君を家に置いて、パパたちはデートに行った日。

2016年9月10日(土)

息子くんへ。

 

今日は、この町の一大イベントKulturnatten (クルトゥルナッテン: Culture Night)の日だったんだ。そんなに人口の多くないこの町で、こんなに文化や芸術に触れる機会があるというのは、いいなってみつパパは思ったよ。

 

みつパパは演劇(theatre)が好きだから、街中でたくさんあるイベントの中でも、劇場でやっているのに興味があって、今日は君とリカパパと三人でお昼ぐらいから出かけた。君にとっては初めての劇場という空間、きっと未来でいまこれを読んでる君は覚えていないだろうけど、今日が君にとっての初劇場記念日だよ。

 

最初にいったのは小劇場で4人の俳優が、かなりポリティカルな話題を芝居にして観客を巻き込むといったものだった。みつパパはまだスウェーデン語がよくわからなくって、理解はできなかったけど、僕にだっこされてた君は、しゃべってる俳優さんのほうを追っかけるようにして見てたよ。

 

それが終わるととなりの大劇場に移って、クリスマス用の芝居の喜劇の公開リハーサルを見に行った。とっても大きな空間で、たくさんの照明が天井からぶらさがっていて、君はきょろきょろして、いつもと違う雰囲気を眺めてた。

 

そのあとはちょっと町をぶらぶらして、青空ギャラリー(あいにくの天気だったけど)を見たり、いろんな国のストリートフードが並ぶところを歩いたりしてから、一度家に戻ったんだ。

 

*まちなかの家と家の間に現れた青空ギャラリー、結構買っていくひと多かったよ。

*いろんな国の食べ物屋台が立ち並ぶメインストリート

 

これから書くことを、「ひどいパパたちだ」なんて思わないで欲しいんだけど、一度家にもどったのは君を置いて、パパたちだけで夜出かけるためだったんだ!

 

ファルモル(おばあちゃん)は仕事だったけどファルファル(おじいちゃん)が君を見守ってくれるから、って言ってくれて、パパたちはまた町へでてひさしぶりのデートをさせてもらった。

 

小さな映画館で上映されたドキュメンタリー作品を見たり、Kulturens Hus (クルトゥレンスフース: calture house)の二階のバーでビールを飲んだり(これが意外に水辺の夜景が綺麗で、ロマンチックだったよ!)、地元のジャズバンドのセッションを聞きに行ったり、もともと教会だったところをライブバーに改装したところのパンクライブを聴きにいったりした。

 

おもしろいなって思ったのが、小さい町だからかな、パンクはパンク好きの人、ジャズはジャズ好きの人があつまるんじゃなくて、みんなまんべんなく、いろんな音楽だったりアートだったり、好きなところに自由に行き来してる感じ。それぞれの違うジャンルのイベントをはしごしてる感じ。文化の多様性があって、それぞれのジャンルに壁がない感じ。

 

それはロンドンと比べると、突出してるようなレベルのクオリティではないけど、どれもそれなりに楽しめて、でも、だからこそ、誰か特別な一部の人たちのためだけにある文化・芸術じゃなく、そこに住んでる人たちにとって身近に感じられる距離にある文化・芸術だったような気がするよ。

 

その中でも一番印象に残ったのが、コンサートホールであったヘビメタのライブ。観客席に座ってるひとたちがそんなヘビメタちっくじゃなくって、お行儀よくシートに座って、リズムにのって申し訳程度に首を縦に振っているのは面白かった。ステージのヘビメタの人たちはすごい頭ガンガン振ってたんだけどね。

 

*そのヘビメタのライブの様子と、、、

*それを観る妙にお行儀の良い観客たち

 

 

あ、あと、そのヘビメタのライブに君と同じぐらいの年の赤ちゃんを連れたママたちがいたよ。様子を見るとどうやらふたりママ(パパの推測からだけどね)だったようで、その赤ちゃんには子どもようのヘッドホンをつけさせて、それを耳栓にして、自分たちは音楽を楽しんでるみたいだった。もしかしたらあぁいうヘッドホンがあったら君も一緒に来れたかもね笑

 

ちょうどそのヘビメタのライブが終わる頃、ファルモルの仕事が終わって、パパたちを迎えに来てくれた。こんなにやさしいファルモルファルファルを持てて、パパたちはラッキーだよ。もしも君が将来子どもをもつことになったら、きっとパパたちもこうやって、君のことを手伝いたいなんて思うのかもしれない。

 

家に帰ると君は、すやすやと眠っていて、ファルファルに聞いたら、「ちゃんといつもと同じぐらいの時間にミルクを飲んで、ご機嫌よく過ごしてたよ」だって。

 

ひさしぶりにリカパパとふたりだけで、ちょっとしたナイトアウトができて、楽しかった。君と過ごす時間はもちろんかけがえのないものだけど、たまにパパたちがデートする時間もあっても、許してくれるかな? そんな毎週のことじゃないからさ。 🙂  とにかく、今日はファルファルといい子にしててくれて、ありがとう。とても助かりました。

 

また、もうちょっと君が大きくなったらもっと三人で遊びに行けるだろうし、きっともっと君が大きくなってお酒も飲めるぐらいになって、三人でナイトアウトできるようになったら、楽しいだろうなーなんて夢を見てるよ。その頃君は彼氏ができたとか、彼女ができたとかそういう話してくれるかなぁ、してくれないかなぁ。ま、気がむいたら、してね。笑

 

I love you,

みつぱぱ