2016年9月29日(木)
息子くんへ。
今日は、ちょっと街の中心地に行く予定があったから、リカパパと君と三人ででかけたんだけど、いつもは車で行くところを、最近使ってた車がとうとう動かなくなっちゃったもんだから、始めて、バスに乗っていったんだ。
家の近くのバス停から中心地に行くバスは、一時間に一本。ロンドンに住んでる時はまるで、水が流れるようにバスや地下鉄が走っていたから、時刻表なんてなかったんだけど、このバス停には時刻表がある。それを逃したら次は一時間後で、人との待ち合わせに確実に遅れてしまうだろうというスリルを、久しぶりに味わったよ。
バスが来て、うしろのドアから乗り込み、ベビーカーを置けるところに置いてストッパーを固定して、顔が見えるように向かいになって、パパたちは座席に座った。
その場所の横には、ベビーカーとか車椅子を利用する人用のボタンがあって、降りる時にそれを押すと、バスの降りる側の高さをすこし下げて、段差をなくしてくれるらしい。ロンドンのバスにはそういうのあったかなと、思い出そうとするんだけど、なかなか思い出せない。あったのかもしれないけど、気づかなかっただけかもしれない。
人はその立場になってみないと、そういう何気ないサービスに気づかないものだ。たとえ知っていたとしても、それがどれだけその人たちにとって大きな助けになるのか、というのをなかなか実感できないものなのかもしれない。
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そんなこと思っているうちにバスはどんどん進んでいった。
最初はいつものようにきょろきょろ周りを見て、いろんなところに手を伸ばしてた君も、このバスの揺れはそうとう気持ちがよかったみたいで、伸ばした手もそのままに、上のまぶたが、それはもうとろけるように下のまぶたにおちていく。
そのまぶたが閉じたその瞬間、その腕を伸ばしていたことを思い出したかのように、『はっ』と君の目はまた開いて、でもまた同じように、上のまぶたはとろけていく。そしてそれを数回繰り返すと、とうとう観念したかのように君は眠りについた。
その様子を見るのは本当に楽しかった。別に君をバカにしていたわけじゃないよ。でも、そのまぶたの攻防をがんばってるのを見ていたら、パパたちはなんだかほんわかして、おもわず笑ってしまったんだ。親バカなのを承知でいうけど、そんな君はかわいすぎる。
あとひとつ気づいたんだけど、いつも車で移動する時は、だいたいみつパパが運転してるから、後部座席のチャイルドシートに座る君の、『うとうと姿』を見たことがなかったんだ。だから、なおさら新鮮に感じて、嬉しくなったのかもしれない。
ちなみに、街にでてからは、みつぱぱは人と会って、そのあいだ君はリカパパと一緒にいて、ランチを食べたそのあとは、リカパパが図書館でなにか勉強してる間に、君とみつぱぱはお買い物。君の靴下を4足買ったよ。明日早速、はこう。
I love you,
みつぱぱ
