むせび泣く夜

むせび泣く夜

2020年3月30日(月)

息子くんへ

 

今日寝る時のこと。

 

みつぱっぱと並んで寝ていたきみ。

 

絵本を読んで、電気を消して、音楽が流れる竜(じつはタツノオトシゴ)のぬいぐるみをオンにして、寝る準備万端。

 

きみはいつものように、

 

「Jag älskar dig」(だいすきだよ)

 

とか

 

「ぼく、みつぱっぱ、だーいすき」

 

とかいいながら、ハグして力強く抱きしめてくれる。

 

何度言われても、飽きない。。。

 

そして、ちょっと静かになって、

 

きみ、もう寝たかな?と思ったころだった。

 

きみがスウェーデン語でなにか言い始めた。

 

「パパ、もうちょっとそっち行って。じゃないと僕落ちちゃうよ。」

 

落ちちゃうと言っても、きみは壁がわだし、落ちることないんだけど、

 

きっと、前に一度、みつぱっぱが君に同じようなことをいったことがあって、

 

それを覚えてて、同じように言ったんだろう。

 

それを聞いたみつぱっぱ、ふとおもむろに、

 

「このベッドはほんとは一人用のベッドだしね、きみが大きくなってきちゃったから、二人並ぶの難しいのかも」

 

そこまで言うと、なんだか息をつまらせたようなきみの様子が、暗闇の中でも感じ取れた。

 

でも、みつぱっぱそのまま言いたいことを続ける。

 

「そろそろ、きみもひとりでねんねできるかもね。もう大きいポイケ(男の子)になって、来月は誕生日もあるし」

 

と、そこまで言うと、明らかに呼吸が荒くなるきみ。

 

泣き出しちゃった。

 

でも、大泣きするとかでもなく、

 

なんていうのかな、

 

前にも言われたことあるし、大きくなったらパパとは一緒に寝られないっていうのも、

 

頭ではわかってて、でも心は納得できない、みたいな泣き方。

 

なんていうか、ちょっと堪えるように、

 

泣かないようにしてるけど、溢れ出る涙と、寂しさを抑えられない、

 

そんなかんじで、なくんだ。

 

声が出るのも、抑えようとして、漏れてしまうみたいな声。

 

ボロボロと目からこぼれ落ちる涙を両手で必死に、拭うきみ。

 

あわてて、

 

「いや、今日は大丈夫だよ、今日の話じゃないよ!」

 

と、とりつくろうみつぱっぱ。

 

しばらくきみを抱きしめてあげたら、きみも『離さない!』という意思がありありと伝わるほどの力強いハグ。

 

ほんとはね、というか、もしかしたらね、

 

実際のところ、まだまだ一緒に寝たいのは、ぱっぱたちのほうかもしれない。

 

ま、でも、焦る必要もないけど、そう言うお話も、たまにしていかないとね。

 

いつかはひとりでねるんだもんね、って

 

焦る必要はないし、

 

あんまり泣かせないようにしなきゃとか思いながらも、

 

泣いてくれたきみをみて、なんかちょっとうれしくなっちゃったみつぱっぱもいたりして、

 

親のエゴ、丸出しだわ。

 

そんなぱっぱたち、だけど、これからもよろしくね。

 

Jag älskar dig,

みつぱっぱ