春の嵐の日、晴れ間に散歩と、きみの意思。

春の嵐の日、晴れ間に散歩と、きみの意思。

2017年6月1日(木)

息子くんへ。

 

今日は春の嵐だった。

 

朝から雹が降り、午後には晴れ渡り、でも風が強くて冷たくて、気温は6度で、夕方はまたみぞれ混じりの雨が降り、それが夕立のように降りきったら、9時ぐらいにはまぶしいばかりの夕焼けになった日。

 

それでも、きみは外に行きたがる。まだ鼻水たらしてんのに。

 

今日午前中はみつぱぱが学校行ってる間、こんなことがあったってリカパパが教えてくれた。

 

朝ごはんを食べたあと、フォローアップのミルクを飲んで、リカパパが家の中を軽く片付けていると、無言できみが近寄ってきた。

 

手に持ってるのはきみのニットの帽子。それをそーっとリカパパに渡す。

 

そして次は自分のズボンをどこからか持ってきて、またリカパパに渡す。

 

そして、玄関のドアを指差し、「ヴーテ!」(おそと、のスウェーデン語)って連呼したそうだ。

 

そこまできてリカパパは、きみが外に行きたいと気づき、オムツを替え、その持ってきた服を着せたらしいけれど、ここ数ヶ月はオムツ替えが嫌で嫌で逃げようとしてたきみは、おとなしく転がり、洋服を着替えるのも、リカパパがやりやすいように手を通したり足を通したりしてくれたらしい。

 

何か目的や意思があるときは、どうすればそれが達成されるか、もうきみはいろいろとわかっているようだ。

 

ただ、とても寒くて、長くはいられなかったらしけれど、リカパパときみはおうちのお庭でボールで遊んだり、農具で遊んだり、楽しかったらしい。

 

 

午後、みつぱぱが帰ってくると、きみはもうお昼寝をしていた。

 

その間にみつぱぱとリカパパは、昨日の残り物の昼食を食べて、コーヒーを飲んだ。

 

今日の午後は役割が変わって、みつぱぱがきみと過ごす時間。リカパパは自分の勉強があるんだって。

 

それでもやっぱりきみは外へでたがるから、また厚着をして外へ。

 

ちょっと散歩したいなと思って、ファルモルの飼ってるわんちゃん、アトラを連れていくことにした。

 

アトラは、ポメラニアンとスピッツの間に生まれた子らしく、ちっちゃくてちょこまか動く。

 

そこでリーシュをきみにもたせてみたら、きみはなんだか大喜び。なんでもいろいろやってみたいもんねー。

 

アトラはちっちゃいから、引っ張られることもないし、リーシュも伸び縮みするやつだから、けっこう安全。

 

ただ、きみ、近所のよそのおうちに興味があるらしく、突然てくてくはいっていっちゃったりするから、それ何回かやったところで、もうだっこ。

 

きみをだっこしたまま、近所を一回りすると、うちのすぐうらの森にちょっとだけ入ってみる。

 

道無き道、ってかんじのところ、石がごろごろしてたり枯れ木が散らばってたりと、平坦な道じゃないところをきみは、慎重に歩いた。(20mくらいね笑)

 

きみはここにきたことあるけど、それは雪で覆われてる時だったし、自分で歩いてなかったからね、初めての場所だと思っただろうね。

 

途中、立ち止まっては周りを見渡して、鳥の鳴く声が聞こえたらそっちを振り向いてみたり、落ちてる松ぼっくりを口に入れたり、まだ葉っぱがでてないブルーベリーの茎を引っこ抜こうとしてみたり、石につまづいて転んで立ち上がったりした。

 

何も言わず落ち着いてるけど、まわりをいっぱいみわたして、興味津々ってかんじだった。

 

みつぱぱは割と街中でそだったから、こういう森とか子どもの時なかったんだけど、こうしてみると、意外と自然の中って、危険が少ないんだなって思ったりした。

 

ころんでもふかふかのつちや草の上だし、ガラスやプラスチックの破片は転がってないし、車も来ないし、ま、石とかあるけど、公園の建造物とかより、角とか少ないし。(みつぱぱ6歳の時、公園でころんで、レンガづくりの花壇の角に頭ぶつけて、12針おでこを縫ったことがあるんだよね)

 

よく、子供をそだてるには、自然の中が一番ということは聞くけど、実感として、それはあるなーって思う。ちょっとここは寒すぎるけど笑。

 

。。。

 

実はちょっと前から決まってはいたんだけど、パパたちはきみと一緒に、この5月にロンドンに戻る予定だったけれど、もう一年この北スウェーデンの地で暮らすことに決めた。理由はいろいろあるけれど、総合的にいろんな状況から判断して、その決断をした。

 

ただ、今日過ごした1日のように、この素晴らしい自然に囲まれ、その自然にも手伝ってもらってきみを育むことができるというのは、その理由の一つだったことは確かだ。

 

とはいいながら、これからどこに行くことになって、パパたちときみがいる場所が、HOMEであることにはかわりない。そうおもえるよう、これからまた毎日を大切に過ごしていきたいと思っている。

 

 

I love you,

みつぱぱ