息子くん、日本ではホモをバカにしたテレビがいまだにやってるんだって、まじ古いね。

息子くん、日本ではホモをバカにしたテレビがいまだにやってるんだって、まじ古いね。

2017年9月28日(木)

息子くんへ。

 

今日の幼稚園、朝の送りはみつぱぱ、そして帰りのお迎えはリカパパが行くことになった。みつぱぱは、ちょうどお迎えの時間にスカイプで取材を受けることになっていたんだ。

 

その取材を受ける中で、改めて今の生活を振り返りながらお話ししたわけだけど、いまここスウェーデンで、自分がゲイでありながら、きみの父親としてリカパパと家族をやっているということが、あたりまえになってきたんだなーなんて思ったりしてた。

 

先週からきみが通い始めた幼稚園。最初の数日はリカパパとみつぱぱが一緒に付き添っていったけど、なにも『父親がふたり』ということを特別視されなかったし、かといって腫れ物に触るように避けられることももちろんなかった。

 

先生が抱っこしていた男の子が、普段見かけない大人の男の人がふたりいることに驚いた様子で、パパたちのことを交互に見たりしていたときも、それをみた先生は、

『こっちは◯◯くんのパパよ、それでこの人も◯◯くんのパパ』

って、さらっと紹介してくれて、改めてみつぱぱは、『あ、そうそうきみにはふたりのパパがいるんだった』って思い出したくらいだ。

 

いまは幼稚園があるからお休みしてる、教会がやってるこどものおうたの会も、1年以上通っているけど、なにも特別なことはなかった。

 

パパたち、この街にはゲイの友達もいないし、なんだか自分がゲイであることを忘れそうになるというか、前まではとっても大切なアイデンティティだと感じていたのが全くなくなってしまった。

 

そのゲイだと忘れちゃう感じは、今日の取材を受ける中でも、

『ゲイパパだからこその特別なエピソードってなにかあったかな?』

って、頑張って思い出さなきゃいけないほどだった。

 

ただ、そのインタビューを終えた後、そのまま流れで覗いていたネット上には、ちょっと信じがたい日本からのニュースというか記事が載っていた。それは久しぶりに、ゲイであることで嫌な思いをしたことを、思い出させるものだった。

 


 

みつぱぱが小学生のころ流行っていたテレビで、よく演じられていたキャラクター、20年以上前かな。それは保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)っていう名前で、ホモである男性の日常生活をネタにしたもの。そのキャラクターがその番組の30年記念とやらで、復活再登場するというものだった。

 

まあその時代のその番組は、小学生には絶大な人気を誇っていて、木曜日夜に放送があったから、金曜日になるといつもみんながその前日の放送を話題にするわけ。で、もちろんその保毛尾田保毛男の真似をしだす男子とかがでてきては、それをみんなで、

『きもーい』

って言って、みんなでケラケラ笑うわけ。その時点で、

『ホモ=キモい』

っていうものなんだっていうことは、こどもながらに植え付けられたよ。

 

そして、クラスのなかに女の子っぽい男子がいると、『保毛尾田だ〜』って言われちゃうから、みつぱぱもそれに乗っかって、その子を『保毛尾田だ〜』っていうわけ。自分が言われないようにするには、先に言うしかないと自然におもってたんだろうね、自分の身を守るために。あと、自分自身がホモであることを認めないようにするためにも、他者を攻撃したんだと思う。

 

そんな風に頑張っても、結局みつぱぱも言われたことがあるんだけどね。ホモとかおかまとか。

 

子どもって残酷だからね。

 

ま、それも昔の話で、あの当時だったから笑いになってたんだろうなとは、思う。

 

だけど、いまだにそれをテレビ画面に登場させて笑いを取れると思っているだなんて、笑っちゃうよね。それが許されてるんだとしたら、2017年のスウェーデンから眺める日本はもう古代でしかないね。ダサい。

 

よく日本のテレビ界では「ポリコレばっかでいまのテレビに閉塞感しかない」とか言ってる人もいるみたいだけど、人をバカにすることでしか笑いをとれないってのは、それだけ笑いのセンスとテクニックがないってことだよね。

 

ゲイのキャラクターをコミカルに描きたいんだったら、モダンファミリーにでてくるゲイカップル、CamとMitchとその子どもLilyみたいな設定にだってできるわけだからね。

とにかく、これからきみがどこの国で育っていくのかって、まだパパたちも考えあぐねているところだけど、まわりがどんな風潮だろうと、それに流されるまま、人を傷つけて得をするような人間にはなってほしくないと思ってる。みつぱぱは、自分を守るためとはいえ、こどものときそうしてしまったから。そのためのサポートはパパたちがするよ。

 

とはいえ、今日の幼稚園の帰り、リカパパが先生に言われた言葉を思うと、その心配はないかなぁ。

 

『息子さん、とってもインディペンデントな性格ですね』

 

だって。どんなときもきみは我が道をいって、まわりに流されず自分のやりたいことを貫き通してるんだって。。。

 

おいおい、ただのわがまま息子にはならないでおくれよ!

 

 

I love you,

みつぱぱ

 

 

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