2016年11月10日(木)
息子くんへ。
今日の午前中、パパたちはちょっと疲れていた。昨日からネットやニュースでながれる情報に疲れていた。何が起こったかは君もきっと調べればわかるだろうから、ここでは書かない。君がこれを読んでいる未来では、その出来事はどういう意味を持っているのだろうか。
とにかく気分を変えたかった。パパたちは外へ出ることにした。
といっても、外は-5℃だったから、散歩にいけたとしてもそんなに長くはいられない。だから、ランチとフィーカを外ですることにした。
とにかく、ニュースやFacebook、ツイッター、なにからなにまで、膨大に流れてくるネガティブな情報を一度遮断する必要があった。
昨日はそれが家にいてもできてはいたが、今日はやはり気になってしまい、そのことが頭のなかにこびりつき、ネットを開いてしまう。まずは外に出る必要があった。
ランチは、車で5分ぐらいのところにある、ケバブ屋さんでファラッフェルを食べた。
そして、その後は、そこから10分ぐらい離れたところにある街のベーカリーに行った。
そのお店は、この場所に店を構えて60年以上。今は三代目の方だと店主の女性が教えてくれた。ちっちゃいお店だけれど、そこでフィーカもできる。
パパたちはそこでフィーカをして、おちついていろんな話をした。昨日から気になって仕方がないあのニュース。その間君はずっとベビーカーのなかで眠っていた。
ひとしきり話をすると、ふたりとも幾分すっきりした気分になった。
そのちっちゃなベーカリーのカフェスペースも、とても心地よく、あたたかかった。
染み付いたパンのにおいと、コーヒーの香りも、不思議と心を落ち着かせてくれたのかもしれない。
話した内容はともかく、ひさしぶりにデートをした気分にもなった。
そしてそのあと、歩いて車まで戻り、スーパーにもよって、晩御飯の材料を買って、家に帰った。
君はおとといファルモル(おばあちゃん)に買ってもらったばかりのもこもこのオーバーオール型の防寒着をきて、ベビーカーの中でずっと平和に眠っていた。
その防寒着からは顔だけがでていて、鼻やほっぺは少し寒さで赤くなっているようだった。
家に着いて、あったかかった。リカパパと君と三人であそんだ。
君は部屋の中で、歩行器で勢い良く動き回り、きゃっきゃと楽しい声を出してはしゃいでいる。
平和で、穏やかな気分になった。
そしてそれを見ながら思ったのは、これからなにが起きても、パパたちはこの君との暮らしを守っていくということ。
そして、怒りという感情にまかせ、人を恨んだり、憎んだり、蔑んだり、妬んだりしては幸せになれないということ、そしてそれらの感情がどんなに周りで渦巻いていようとも、それに巻き込まれない強さを身につけること、それを君にきちんと伝えていこうと思った。
今パパたちができることがあるとしたら、それだと思う。
もちろん昨日のことは世界の終わりじゃない。でもたとえ世界がおかしなことになっても、パパたちは君を愛しているし、それはこれからもなにも変わらない。そしてそれは、君がパパたちに教えてくれたことだ。
だからこそ、1日1日をあたりまえと思わずに大切に生きて、未来へとつなげていこうと思っている。
I love you,
みつぱぱ
